うつ病と診断された僕が、ストレス解消効果のあるものを7種類に分けて紹介したいと思います。
ストレスについて
ストレスは、すべてがネガティブなものかというとそうではなく、適度な刺激は交感神経系を活性化して抵抗力をつけるように働きます。
ストレス学説で有名なハンス・セリエ博士は「ストレスは人生のスパイスである」と述べているようにポジティブな面もあります。
これを快ストレス(eustress)と呼びます。
これに対して不快ストレス(distress)とは、過剰なストレス、慢性的に長く続くストレスです。
心身ともに健康で良好な社会生活を送るためのポイントは、「快ストレス」の状態にいることです。
そして、「不快ストレス」になっていると気づいたら、「積極的な休養をとってリフレッシュをすること」です。
ストレス学説で有名なハンス・セリエ博士は、
「ストレスとは生体の中に起こる生理的・心理的な歪みであり、このストレスを作るものが外から加えられたストレッサーである」
と述べています。
いろいろなストレス解消法
ストレスによる不快感を解消するためには、リラックスして静める、より快感を追及する、あるいは気分を転換するなどさまざまな方法があります。
ストレスの解消の仕方には個人差がありますので、一概にどの方法がよいとは断定できませんが、以下のような1~6のタイプに分けることができます。
1.休息型
リラックスする、眠るといったような情動を沈静化し心身の疲れを癒そうとする方法です。リラックスする方法としては下記のものが一般的です。
- 休養をとる
- 音楽を聴く
- ゆっくり風呂に入る
- 自然の中でくつろぐ
- 漸進的筋弛緩法(ぜんしんせいきんしかんほう)(下記にリンクがあります)
- 自律訓練法(下記にリンクがあります)
- 瞑想法(下記にリンクがあります)
- ヨガ
- 気功
- 禅
大阪府こころの健康総合センター内より 漸進的筋弛緩法のやり方はこちら
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/13282/00000000/relax.pdf
自律訓練法のやり方はこちら
瞑想法のやり方はこちら
2.運動型
運動は、基本的にはなるべく全身運動で、軽く汗をかく程度の有酸素運動がすすめられます。
- 軽い散歩
- 近所をウォーキング
- コースや距離、時間を決めてのジョギング
- 自転車での通勤
- いつも車・バイク・自転車を使用してた移動を徒歩にする
はじめは5~10分程度の軽い散歩でもいいし、近所をウォーキングでも構いません。
大事なのは長続きさせることなので、運動することが負担やストレスにならないようにすることも注意が必要です。
やらなきゃ、やらなきゃという精神的負担が僕も経験があるので、まずはできる範囲で、続けられそうな運動量にすることも大事です。
運動を長続きさせるためには、手軽にできる、好きな運動をする、気の合う仲間と楽しくできる、などの工夫が必要です。
3.親交型
同じストレスが加わっても、相談相手のある人とない人では、受けるストレスの程度には明らかに差があります。
- 家族の団欒
- 気の合う仲間と食事をする
- 気の合う仲間とお茶を飲む
- 気の合う仲間とスポーツをする
- 気の合う仲間とお酒を飲む
- SNSで知り合った気の合う仲間に相談する
最近では、ツイッターやインスタグラムなどのSNSでの交流もありますね。
同じ悩みを抱えた人同士、分かち合うのも良いと思います。

僕もツイッターとインスタグラムでやりとりさせていただいてます。
4.創作型
創作型は、なにかを作りだすという方法で、気分をリフレッシュするにはよい方法です。
- 絵を画く
- 音楽を演奏する
- 庭いじりをする
- 料理をつくる
- 日曜大工をするなど
ゼロからなにかを作り上げたり、植えた種が発芽して育っていく過程など、けっこうおもしろいしストレス発散になるので、まだやったことがない方はこちらもおすすめです。

僕自身、絵を書いたり、植物を育てたりしています。
5.転換型
転換型はその名前の通り不快な気分を転換する方法で、
- カラオケで歌う
- 旅行をする
- 買い物をする
- 部屋の模様変えをする
などがあります。
こちらは、限度を持って気分転換することをおすすめします。
6.ハグをする
ハグ?と思った方もいるかもしれませんが、ハグも実はバカにはできないんです。
ハグをすると、脳内物質である
ドーパミン(快感)
セロトニン(安心)
オキシトシン(愛情)
βエンドルフィン(幸福ホルモン)
が分泌され、
1日30秒のハグでストレスの1/3は解消されてしまうそうです。
好きな人とハグをした経験のある方なら誰しもハグをした時に、
- 落ち着いた
- 癒された
- 気持ちいい
- 安心した
- ストレスが和らいだ
といった気持ちを味わったことがあるのではないでしょうか。
なぜハグをするとそのような気持ちになるのでしょうか?
実はこれにはきちんとした脳のメカニズムがあるのです。
まず、好きな人とハグをすると脳内では「ドーパミン」という幸福感を感じた時に出るホルモンと、「オキシトシン」というホルモンが分泌されることがわかっています。
このオキシトシンが分泌されると、血圧の上昇が抑えられ、呼吸が深くなります。
ヨガや瞑想を体験したことのある方はよくわかるかと思いますが、呼吸が深くなると身体がほぐれて心がリラックスしてきます。
ハグをするとホルモン以外に自律神経にも変化がみられ、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態になるのです(交換神経が優位のときは体が興奮状態になります)。
βエンドルフィンは、神経伝達物質のひとつです。
愛情を伴う接触、ハグやキスなどで分泌されます。
つまり、身体を副交感神経優位の状態にして心身をリラックスさせ、ストレス軽減に役立つ物質であるオキシトシンを出すためのツールが「ハグ」なのです。ハグだけではなく、授乳や楽しいおしゃべりをすることでもオキシトシンが分泌されることがわかっています。
同じようなホルモンとしては、セロトニンも有名です。
セロトニンは、欠乏するとネガティブ思考になる、やる気が出ない、良質な睡眠がとれなくなる、最悪の場合はうつ病になってしまうといった脳の状態を作ってしまう物質です。
実はこれにもオキシトシンが分泌されるとセロトニン神経までも活性化することがわかっているのです。
まとめ
仕事をしながらストレス解消できるというのは理想的ですが、多くの場合は生活のためにストレスを抱え込みながら黙々と働くということが多いと思います。
なので、自由に使える余暇の時間は大変貴重です。
只々過ごすのではなく、「はっきりとした目的意識をもって、積極的なストレス解消」に使いたいものですね。
と同時に、周りの人を見わたして、不快ストレス状態にある人がいたら、そっと援助の手を差し伸べましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考になったサイト