未だに、うつ病を心の病として捉えている人が多いと思いますが、うつ病は脳の病気になります。
そういった知識がないから、うつ病がネガティブな病気として認識されているのかと思います。
うつ病と他の病名との響き方の違いを、下記に5つの病名を並べてみたので見比べてみてください。
- 「風邪」を引いたので休みます。
- 「インフルエンザ」にかかったので休みます。
- 「胃腸炎」になったので休みます。
- 「うつ病」になったので休みます。
普段よく聞きそうな病名も交えて比較してみましたが、うつ病は響きかたが少し違う気がします。※「病名」以降は、一例なので好きに変えてください。
うつ病に対しての世間の認識も違えばイメージも違うと思います。
うつ病以外は一般的に認識してるから病名と休みますで通ると思いますが、うつ病は知識がない人からすると理由を説明することになったり、説明しても気の持ちようなどと言われかねません。
なぜ心の病なのか
うつ病を「心の病」とか、心が荒んだような言われ方だと未だにメンタルが弱い人間というネガテイブなイメージになってしまいます。
興味や喜びが感じられなくなるという感情の表現や気分障害といったとこから心の病と定着したように思います。
うつ病が脳の病気であることの説明
うつ病がどうして発症するのかまだ十分に解明されていませんが、わかっている原因として、
- 「心理的なストレス」
- 「脳内の変化」
- 「なりやすい体質」
の3つがあります。
これを紐解いてみると、
- 「心理的なストレス」とは気持ちや心の問題ですが、それを動かしてるのは脳ということになります。
- 「脳内の変化」とはそのまま脳内物質の変化のことですね。
- 「なりやすい体質」とは、うつ病の発症に遺伝子が関わっているかは、未だハッキリとしていませんが、親や兄弟にうつ病になったことがある人がいると発症率が高いことがわかっています。遺伝子は脳にも当てはまるかと思います。
上記の3つをまとめても「脳の病気」であることがわかります
「心の病気」と片付けてますが、「心の病気」ではないんです。
実際に精神病患者の多くは、「心の病気」という言われかたに抵抗があるんじゃないかと思います。

本当は脳で起こってることなのに…
上記のことが詳しくわかるNHK健康チャンネルの参考リンクを張っておきます。
www.nhk.or.jp
うつ病を心の病から脳の病へ改名してみる
すでに、「うつ病」=「ネガティブな心の病気」、「気持ちの弱い人がなる病気」という世間の認識が根付いていると思います。
なので、「心の病気」ではなく、あくまで「脳の病気」だということを認知してもらうために、「脳内神経伝達物質欠乏症」や「セロトニン欠乏症」などに改名すべきではないかと思いました。
※ネーミングはサッと考えたものなので一例としてください。
脳内でおこっていることや、神経伝達物質が欠乏していることが病名になれば、少しは世間のイメージや自分自身がうつ病になっているということを周囲に言いやすいのではないかと思います。
心の病気というと、社会や家庭環境に順応できないメンタルの弱い負け組みたいな気がしてしまう自分が未だにいます。
ですが、うつ病になりやすい人は、
- 義務感が強い
- 仕事熱心
- 完璧主義
- 几帳面
- 凝り性
- 優しい
- 常に他人への配慮を重視
上記は一例ですが、こういった人が特になりやすい病気でもあることから、実は普通の人よりも優れている部分も多いはずだと思います。
ただ、ひとつの物事に力を注いでしまうが故に、脳のエネルギーを使いすぎて欠乏し「うつ病」になってしまうといことを除いては、ですが。
まとめ
うつ病や双極性障害などのネガティブな印象を払拭するためにも「脳」に関わる病気なんだということを世間に理解してもらいたいと思いました。
病名は、病気の内容をあらわす役割と伝える役割があると思われる名前が付けられます。
その後、病気の原因を探るいろいろな研究が進み、その研究の成果をもとに新しい分類や病名がつくられることになります。
「躁うつ病」が「双極性障害」へと改名されたように、
「うつ病」も研究が進んで脳の病気ということがわかっているのだから改名してもらいたいものですね。

ちなみにうつ病が「セロトニン欠乏症」になったら、うつ病予防にセロトニンを含んだ食品やサプリなんかが売れそう!
最後までお読みいただきありがとうございました。